犬と猫の去勢手術・避妊手術の必要性
去勢手術とは
犬も、猫も、睾丸 = キンタマを切除する事です。
猫の場合は
必要かもです。
去勢手術しないと春と秋頃 ( 日照時間により左右されます、よって室内飼育ではズレます ) の、発情期になると、スゴク臭いオシッコを、トイレ以外で必ずします。
2週間は継続し、人間が耐えるには根性がかなり必要だと思いますので、去勢手術をお勧めいたします。
犬の場合は
生後7ヶ月ぐらいまでに手術をすれば、オシッコで足をほぼ上げなくなり、メスに対して性的に興奮することも無くなります。
また、人間の男性と比較して発症も少ないのですが、前立腺肥大もおこりません。
でも、去勢手術しないと「 寿命が短いわけではありません 」、お忘れなく。
ちなみに去勢手術しても勃起はします。
また、肥満傾向には、明らかになりやすく、明らかな性格・性質の変化はありません。
一般的に犬では卵巣子宮摘出、猫では卵巣のみ摘出が、行われます。
違いの理由は慣例です = 今まで実施して間違えが無かった。
健康な状態にメスを入れるのですから、大切な事と考えています。
猫の場合は
発情期 ( だいたい春と秋 ) になると、スゴイ声と音量!で鳴きます。
1ヶ月位です。
出血 ・ 生理はありませんので、泣き声に我慢できればOK?です?・・。
鳴いている間にエッチをすれば、ほぼ妊娠します。
また、発情中は普通、手術はできません。
犬の場合は
犬歯が永久歯に変われば、そろそろ初潮です。( 生後約 6~12ヶ月 )
出血は、2週間位です。
以降、約6ヶ月間隔 ( あくまで目安 ) で、生理がきます。
妊娠を望まない ・ 室内飼育等で、出血の管理が困難でしたら、避妊手術をお勧めいたします。
手術のメリットは、管理が楽、卵巣 ・ 子宮の病気は、有り得ない、乳腺腫瘍の発生が減る。
デメリットは、手術の危険性、あと医学的には証明されて無いのですが、ホルモン不均衡症状の可能性 → 肥満 ( 全犬種 ) ・ 被毛の変化 、手術後2年以内に、耳下 ・ 肘 ・ 大腿などに仔犬様のフワフワ毛が生えてきます ( ロングヘアーダックスフンド ・ パピヨンなど長毛種に、多く発症するようで ) ・ 尿失禁 ( 尿漏れ )、避妊手術を受けてから数年以降に発症の可能性 ( 全犬種 )。
まずは動物病院に、する・しない・悩んでいる、メリット・デメリット、相談してみましょう。
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■ 付録
犬の乳腺腫瘍と避妊手術
初回発情の前に、避妊手術を行なうことにより、乳腺腫瘍の発生の危険性は0,5%となる。
初回発情後に実施すると8%、2回目の発情後に行なうと26%となる。
避妊手術を行なっていない雌犬に最も多い腫瘍で、1000頭中2頭で発生する危険がある。
乳腺腫瘤の50%は良性であり、50%は悪性である。
高齢犬での発生が多い。
中央値10~11歳、5歳未満は稀。
雄犬での発生は稀、etc。
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犬の乳腺腫瘍
犬の乳腺腫瘍‥2012冬、論文より
雌猫の全腫瘍中、3番目に多い腫瘍であり、17%を占める。
平均年齢10~14歳で発生し、年齢幅は9ヶ月齢から23歳まである。
シャム猫は発生率が高いが、どの品種でも乳腺腫瘍になりうる。
ホルモンによる影響・避妊手術実施による発生率の低下あり。
猫の乳腺腫瘤の80%は悪性であり、20%が良性 ( 90:10の報告あり )、etc。
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猫の乳腺腫瘍
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