2018-07

犬の逆くしゃみ(Reverse sneezing)


狂犬病予防注射の時期や、夏から秋口にかけて増える御相談のひとつに、知名度は低いと思われますが、「 犬の逆くしゃみ ( Reverse sneezing ) 」 というのがあります。

知名度が低い割に、犬さんが逆くしゃみを起こす事は動物病院では珍しいとは感じません。

年間起こす可能性はあるのですが、やはり季節の変わり目に増えるようです。

相談内容としては、
「 突然、唐突に、呼吸困難みたいになって、でも10~数10秒続いた後、自然におさまりケロッとしているんです、とても苦しそうに見えたのに・・・まるで呼吸困難の発作か何かのようで・・・何も食べてないのに喉になにか突っかかったみたいに苦しそうで・・・ 」
という表現でお話なさる方が多いです。

逆くしゃみとは、普通のくしゃみの逆方向版で、鼻咽頭がなんらかの刺激を受けた時に、強い力で吸気し、「 ズーズー or ブタ鼻様 」 の音を発します。

咳をする、ということで来院なさる方もいらっしゃいますが、咳と逆クシャミの相違点ポイントとしては、逆クシャミは吸気ですので、ほっぺたが、凹み、かつケロッと回復し、何事も無かったがごとく普通に歩き出します。

咳は呼気ですので上記のようにはなりません。

「 逆くしゃみ 」 は 「 くしゃみ 」 と同じように、単なる鼻咽頭への刺激が一般的な原因と考えられ、多くは特別な治療は必要とされません。

上述の春に多いのは 花粉関連?= アレルギー? と私は考えています。

逆くしゃみを起こすタイミングで、屋外が主体かつ雨の日は起こさず、屋内ならば窓を開けたり掃除機をかけると起こすだったりすると花粉が原因では? と推理できます。

また季節に関係なく、室内が主体のパターンならば芳香剤や香水等 ( 鼻咽頭への刺激物質 ) が原因の可能性も考えられます。

アレルギーなのか治療の必要のない程度なのかの違いは、頻度 etcで考察します。

何かの検査により治療の必要性 ( 確定診断 ) を判断というのは難しく、ステロイドや抗ヒスタミン剤等による治療的診断も必要に応じて視野に入れます。

中には、病的な疾患で、この症状が見られる事もあります。

身体チェックだけでは無く、飼主様からの状況説明がとても重要( したがって詳しく聞く事あり 問い詰めているわけではありませんのでよろしくお願い申し上げます ) かつ 獣医師の推理 ・ 経験値も必要な疾病 or 状態の1つです。

上述のアレルギーや異物 ・ 感染 ・ 腫瘍 ・ 歯根部炎症の波及 ・ 軟口蓋過長 etc 必要に応じて該当の治療を行います。


付録1

逆くしゃみは、飼主様が獣医師に伝えにくい症状のひとつです。

伝える自信がない時は、難しいかも知れないけれどもスマホで動画!便利ですよ。

私も逆くしゃみの真似は練習していて、「 これに似てない?」 って診療中聞いたりしますが、個体差があるので、う~ん?それのような違うような、になる事もありますので。

( スタッフより : うんげぇがっげって先生練習するのだけれども ・・ けっこう似てると私は思います )


付録2

ネット検索 「 犬 逆くしゃみ 動画 」 でYouTubeの動画が結構あります。

音には個体差が有りです。


付録3

猫でも起こすようですが、私が現認したことは有りません。



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